プロジェクトセカイに最適なスマートフォンを見つけよう:性能比較のコツ

プロジェクトセカイ(通称プロセカ)は、グラフィックや3Dモデルが美麗なリズムゲームで、多くのファンを魅了しています。しかし、スマートフォンの性能が追いつかない場合、満足に楽しむことができません。そこで今回は、性能面に焦点を当て、最適なスマートフォンの選び方を解説します。この記事を参考にすれば、プロセカに適したスペックのデバイスを見つけられるでしょう。

公式の推奨端末を確認しよう

プロジェクトセカイの公式FAQページには、推奨端末と推奨環境が記載されています。まずは、こちらをチェックしましょう。

iOS
推奨端末:iPhone 11 以上の端末、iPad (第7世代) 以上の端末、iPad Air 4 以上の端末、iPad mini 6 以上の端末、iPad Pro (第2世代) 以上の端末
推奨環境:iOS 11 以上

Android
推奨端末:Snapdragon 845 相当以上、メモリー(RAM)4GB 以上
推奨環境:Android 8.0 以上

プロジェクトセカイ公式FAQ

Appleのデバイスについては、推奨端末よりもナンバリングが大きいものや、世代が新しいものを選べば問題ありません。一方、Androidの場合はスペックを確認し、『Snapdragon 845』かそれ以上の高性能チップセットを搭載したデバイスを選択する必要があります。なお、メモリー(RAM)や推奨環境については、最後にチェックする程度でOKです。これは、高性能なデバイスであれば、ほとんどの機種がこれらの条件を満たしているからです。

Antutuスコアで比較しよう

クチコミやレビューを参考にするのも一つの方法ですが、ベンチマークスコアと呼ばれる指標を用いることで、より客観的に性能比較することができます。特に、Antutuスコアは知名度が高く、スマートフォンの比較に役立ちます。ただし、同じチップセットを搭載していても、デバイスごとに数値が異なります。大きな差はないものの、本記事で紹介する数値はあくまで一例としてご参照ください。

Antutu(アンツツ)は中国のソフトウェア開発企業です。同社が開発したアプリケーションでスマートフォンの性能を計測すると、結果がスコアとして表示されます。このスコアが有志によってインターネット上で共有されています。

計測方法は何度も更新されており、2023年3月現在の最新版はバージョン9です。バージョンが上がるごとにスコアが大きくなる傾向にあるため、バージョン8や7のスコアと比較する際には、バージョン9の数値は1割ほど高めになっているとお考えください。AntutuスコアにはCPUやGPUのスコアも含まれますが、基本的には総合スコアで比較するだけで十分です。この記事ではバージョン9の総合スコアのみを記載しています。

実際に比較してみよう

iOSの推奨端末であるiPhone 11には『A13 Bionic』というチップが搭載されており、このチップのスコアは623,104です。また、Androidで推奨されている『Snapdragon 845』のスコアは401,302です。プロジェクトセカイを快適にプレイするためには、これらの数値に近い、あるいは上回るチップを搭載したスマートフォンを選ぶことが重要です。なお、iOSのほうが高いスペックを要求している理由について詳細は不明ですが、最適化の違いなどが影響している可能性が考えられます。

スコアの比較には、NanoReview.netというウェブサイトが便利です。ここでは、AppleやQualcommといった各メーカーのチップがランキング形式で紹介されています。良さそうな機種を見つけたら、そのスペック表に記載されているチップの名称をランキングページで探してみましょう。Ctrl + Fでページ内検索すると速いです。詳しい方であれば、ランキングの中から好みのものを選択し、リンク先に進んでください。ページ半ばにある「Smartphones」というセクションに、このチップが搭載されているデバイスの例が載っています。

なお、公式推奨のスコアは、高品質の3DMVを60fpsで視聴するための性能と考えられます。筆者は『Snapdragon 695』(スコア397,203)搭載のMoto g52j 5Gを使用していますが、推奨スペックにギリギリ届いていないものの、60fpsモードの3DMVはスムーズに再生できます。しかし、120fpsモードにすると若干のカクつきが見られます。もし検討中のデバイスの画面が90fpsや120fpsに対応している場合は、推奨スペック以上のものを探すことをおすすめします。

おすすめの機種

プロジェクトセカイのために新しいスマートフォンを購入する際、おすすめの機種は以下の通りです。

iPhone 12シリーズ

iPhoneは高価ですが、安定した動作に期待できます。最近のiPhoneは『A14 Bionic』『A15 Bionic』『A16 Bionic』というチップを搭載していますが、A14とA15の性能差はわずかであり、A16はフラッグシップ機に限定されています。そのため、手頃な価格で高性能なデバイスを求めるなら、A14を搭載したiPhone 12シリーズがおすすめです。

ただし、60fpsまでしか対応していないところは気になる点です。iPhone 13 Proなどの機種は120Hzの画面を備えていますが、プロセカが対応していないという噂があるため、注意が必要です。120Hzや144Hzのスクリーンを使い、譜面と3DMVをさらに滑らかに楽しみたい方は、Androidを検討するのが適切でしょう。

Antutuスコア80万〜100万のAndroid

これから新しく購入されるのであれば、公式の推奨スペック以上のスマートフォンを選ぶのが良いでしょう。また、120fpsや144fpsでのプレイを望む場合は、高リフレッシュレートの画面を搭載し、それに見合ったチップ性能を持つ機種を選ぶ必要があります。

Antutuスコアで比較すると、『Snapdragon 888』(スコア848,352)は高性能かつ比較的手頃な価格なので、おすすめです。このチップを搭載したZenfone 8は家族が所有していますが、プロセカが120fpsで快適に動作することを確認できました。また、間もなく登場予定の『Snapdragon 7 Plus Gen 2』(暫定スコア946,731)も同等の性能が期待されるため、このチップを搭載した機種も選択肢に入りそうです。

公式推奨スペックのデバイスでも現時点では十分かと思われますが、長期間同じデバイスを使用していきたい方、より滑らかな映像でプレイを楽しみたい方は、『Snapdragon 888』前後の性能のチップを搭載したデバイスがおすすめです。

性能以外も確認しよう

スマートフォンの性能を比較する際には、Antutuスコアが有用です。しかし、スコアだけでなく、実際に触ってみた使用感やユーザーレビューも考慮すべきでしょう。バッテリーの持ちが良いか、不具合が頻発していないか、画面の大きさはどうか、デバイスのアップデートが何年続くかなど、気になるところは多いと思います。

さらに、今後のゲームのアップデートや機能追加によって、推奨スペックが引き上げられる可能性があります。そのため、将来の買い替え時期についても考えておくと良いでしょう。長期的に同じスマートフォンを使用し続ける予定であれば、より高性能なものを選ぶことで未来への準備ができます。

性能について検討した後は、友人・知人の意見や、詳しい方のアドバイスも参考にすると良いでしょう。

まとめ

本記事では、プロジェクトセカイに適したスマートフォンの選び方について解説いたしました。公式の推奨端末を参考にしつつ、Antutuスコアを使って性能を比較し、自分のニーズに合ったスマートフォンを選ぶことが大切です。また、iOSとAndroidのそれぞれにおいて、おすすめのチップセットや機種をご紹介いたしました。最適なスマートフォンを見つけて、プロセカを存分にお楽しみいただけますと幸いです。